刀剣巡礼覚書

日本刀の鑑賞にはまった審神者が、刀を求めて聖地巡礼をしつつ全国を巡った記録を書き連ねたものです。各地の博物館、美術館の情報は当時のものです。

カテゴリ:東京都 > 刀剣博物館

 刀剣博物館が移転前最後の展示として、収蔵品展を行っています。今回は収蔵品のみのため写真撮影もOKということで、平日を狙って行ってきました。さすがに今まで見たことがあるものばかりでしたが、写真も撮れるということで今まで見てきたものが記録に残せるというのはとてもうれしいです。最後の展示ということで、とにかく豪華な展示内容でした。3月31日まで行っているのでぜひもう1回ぐらいは行きたいです。

《行った場所》
○刀剣博物館
 ほとんど毎回の展示に行っているため、本当に一度見たことあるものばかりでした。なんとなく見たことあるなと思うものだったり、後から調べて見たことあったのかと驚くようなものなどいろいろありました。
主な刀剣
・太刀 銘 友成作 重要美術品
・太刀 銘 兼永 重要文化財
・短刀 明 相模守藤原政常 重要美術品
・太刀 銘 宗吉 重要美術品
・太刀 銘 真景 重要美術品
・太刀 銘 信房作 重要文化財
・太刀 銘 真則 重要美術品
・刀 無銘 伝長重 重要美術品
・薙刀直し脇指 銘 真利 重要美術品
・刀 無銘 伝正宗(名物 武蔵正宗)重要美術品
・太刀 銘 備前国住人雲次 正和二二年十月日 重要文化財
・太刀 銘 豊後国僧定秀作 重要美術品
・太刀 銘 国安 重要美術品
・太刀 銘 来国俊 元享元年十二月日 重要美術品
・太刀 銘 元真 重要美術品
・太刀 銘 正恒 重要文化財
・太刀 無銘 福岡一文字 重要文化財
・太刀 銘 延吉 国宝
・太刀 銘 国行 国宝
・太刀 銘 国行 国宝
・短刀 銘 清綱 重要文化財
・短刀 銘 兼氏 重要文化財
・刀 銘 村正
・脇指 銘 備前介宗次作之 弘化三年八月日
 


《感想》
 刀剣博物館に初めて行ったのはおととしの9月で、約一年半の間におそらく6回行っていました。毎回とても豪華な展示内容だったので、しばらくの間展示が見られないのは少し残念です。移転先の両国は行きやすさとしてはあまり変わらないので、今後もたくさん見に行けたらいいなと思います。


《今回の一振》
  今回の展示で初めて見た、伝長重作の刀です。今回の展示で初めて見るものは、この刀を入れて3振りでした。長重は長義の弟または兄とされていて相伝備前の作風がやはり好みです。解説にある金筋や砂流しもよく見えました。
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 刀剣博物館で特別重要刀剣に新しく指定された刀剣が展示されていたので久しぶりに行ってきました。
また、映画「日本刀~刀剣の世界」をまだ観ていなかったので席が空いていたので急遽行ってきました。

《行った場所》
〇刀剣博物館
 今回は新しく指定されたものの特集だったので、解説がありませんでした。やはり造りの説明がほしいなと思ったのと、普段の刀剣博物館の展示はちょうどよい量の解説があったのだと感じました。今回所蔵者も書かれていませんでしたが、すべて個人蔵というわけではないのでしょうか。
 展示されていたものは、無銘刀が多いですが有名な刀工のものも多くとても勉強になりました。特に印象に残ったものを紹介します。
主な刀剣
・短刀 銘 吉光(名物 鍋島藤四郎
 以前調べたときに行方不明とありましたが、鞘書もされていたのに行方不明というのは、ただ個人が持っていたということでしょうか。重要文化財などに登録されていると個人名や所在地までしっかり登録されるのでそうそう行方知らずにはならないと思いますが、刀剣の所持登録だけではそこまで正確に把握されていないということでしょうか。地鉄がとてもきれいで、吉光らしい小振りな短刀でした。
・刀 無銘 来国行
・刀 (朱書)国俊
・刀 銘 来国俊
・刀 無銘 来国光
 来派の刀が並んで展示をされていたのでそれぞれの刀工の特徴を比べることができました。刃文はかなり違いがあるというのがわかります。個人的には来国俊の刃文が一番来派のイメージでした。来国光まで時代が下ると地鉄が相州っぽいなと思いました。
・薙刀直し刀 無銘 伝正宗
 薙刀直しということで見た目のインパクトがとてもあります。正宗の薙刀は見たことありませんが、こちらも伝なので確定ではないということでしょうか。史料としておもしろい存在だなと思いました。
・刀 無銘 貞宗
 こちらは貞宗だそうですが、あまり貞宗っぽくない刃文だなと思いました。地鉄はそれらしいのでわかりますが、これを見ても貞宗と当てることはなかなか難しそうです。
・脇指 銘 相州住秋広 応安三
 特に帽子の部分の刃文が秋広らしいなと感じました。秋広の刃文はなかなか好みなので見られてよかったです。

・短刀 佐伯則重作 元応元年十一月日
 刃文がかなり広くて刀身の大部分を占めていて変わってるなと感じました。短刀で年季がしっかり入ってるのは貴重だなと思いました。
・太刀 銘 久宗
 古一文字の刀工だそうですが初めて見ました。細身でかなり古い時代に作られていそうです。一文字らしい姿だと思いました。
・短刀 銘 守家
 短刀にしてはあまり見ないめずらしい刃文で印象的でした。
・脇指 銘 備州長船倫光 延文三年二月日
 倫光というと日光二荒山神社にある国宝の大太刀ですが、こちらにも同じように彫物がたくさんありきれいでした。奉納用の刀という印象を受けました。
・刀 無銘 青江
 姿や地鉄の感じがにっかり青江そっくりでした。青江派の刀剣はあまりたくさんは見ていませんが、刃文以外は毎回受ける印象がかなり変わるので、今回は同じ青江派の作というのがしっくりきました。
・短刀 銘 筑州住左
 すごく見たことがあるような気がしましたが、おそらく土浦市立博物館の国宝の行弘の短刀か小夜左文字と似た印象だったのだと思います。特に帽子のあたりが特徴的だなと思いました。
・一竿子粟田口忠綱 雕同作
 忠綱らしくすごく細かい龍の彫物で火を吹いたデザインになっていました。
・刀 銘 繁慶
 地鉄がきれいでのたれの刃文もとても好みな造りです。


《感想》
 解説がないとやはりまだまだ刃文を詳しく言葉で書くこともできないというのがわかりました。今回久しぶりに刀剣博物館に来たら展示とガラスの位置が意外と離れているなと感じました。先日黒川古文化研究所で単眼鏡を借りてみて見ましたが、照明がみやすいだけに今回は欲しいと思いました。刀剣博物館は短刀の展示のときに寝かせる展示の仕方をよくとりますが、距離が近くとても見やすいので良いなと思います。
 見終わって時間がちょうどよかったので、日本橋で映画日本刀を観てきました。有名な刀剣が紹介されるというのに興味を持ちましたが、刀ができるまでを丁寧に映像に残されていたのがとてもよかったです。少し前に備前長船刀剣の里で鍛えを見学したばかりだったのもあり、とてもすんなりと頭に入っていきました。研ぎのようすもここまでじっくり映像で学ぶのは初めてで思わず研ぎ師を目指したくなるような作りでした。博物館の展示越しだったり映像が古いものを映画館のスクリーンで観るのはとても違和感がありもったいないなと思いましたが、テレビで観ればおそらくそこまででもないのでしょう。全体的にとても緊張感のある映像ばかりで、集中して観ていたために見終わった後に少し疲労感がありました。


《今回の一振》
今回は江の作といわれる刀です。伝江なので確実ではないのでしょうが、とてもきれいで良いなと思いました。刃文も江らしさを感じます。

 3月27日まで、刃文特集の展示を行っています。多少の混雑を避けるために、平日の夕方、閉館前に行ってきました。来場者はそこそこいましたが、ゆっくり見ていられるぐらいでした。閉館時間が早いので、15時ぐらいには着いておいたほうが良いと思います。
 今回は、通常の目録の他に、一部の刀剣の押型が載ったリーフレットも配られていました。展示されている刀と比べて見ると、刃文がとてもわかりやすく勉強になります。

《行った場所》
○刀剣博物館
主な刀剣
・太刀 銘 国行(号 明石国行) 国宝
 明石国行と言われる来派の太刀です。刀剣博物館の目録に号は載っていませんが、展示の解説に明石松平家伝来と書かれていました。
・刀 無銘 行光 特別重要刀剣
 相州らしい地鉄の黒っぽさと厚みだと思いました。
・薙刀直し脇指 銘 真利 重要美術品
 直刃に逆足があるとのことで、押型にも刃文が載っています。逆足は腰元のあたりがわかりやすかったです。
・刀 無銘 青江
 こちらも逆刃がありますが、全体的になっていてわかりやすいです。
・短刀 銘 近江大掾藤原忠広 重要刀剣
 短刀の短い刀身にこれでもかと細かく倶利伽羅龍が彫られていて、すごくきれいでした。

・脇指 銘 長曽祢興里虎徹入道 寛文元年霜月廿五日 
 金象嵌 山野加右衛門六十四歳永久 花押 腋毛貳ツ胴度々三ツ胴裁断
 銘に書いてあることがすごいのと、峰がすごく大きくてびっくりです。
・刀 金象嵌銘 助真
 派手な丁子刃ですが、幅広でよけいに派手で目立つ刃文でした。
・刀 銘 長幸於摂津国作之 以幡州完栗鋼鉄作之
 丁子は丸っこいイメージしかなかったのですが、こちらはすごくトゲトゲとした丁子です。

・刀 銘 津田越前守助広 寛文七年八月日
 初めて見るぐらいすごく大きなのたれでした。
・脇指 無銘 伝正宗 特別重要刀剣
 なんとなくの印象ですが、三井記念美術館で見た日向正宗に似てるなと思いました。
・脇指 銘 大和州住人九郎三郎重国居 駿河州後於紀伊州明光山作之 
 羽掃為都筑久太夫氏勝作之 元和八年戌八月吉日
 龍の彫物がすごいです。
・刀 津田越前守助広 延宝九年八月日
 すごく助広らしい濤瀾刃が見られました。
                              他多数


《感想》
 今回は刃文に着目した展示内容と展示方法だったので、刃文が見やすく展示されていたと思います。研ぎ方について順を追って説明している展示では、仕上げ研ぎをしない状態の刃文もありました。確かに仕上げ研ぎまでしないで展示している博物館や美術館もある気がします。少し見ずらいと思ってしまいますが、それも自然で良いのかなと思いました。研ぎの段階によって全然刃文の見え方が違うということがわかりました。


《今回の一振》
 今回は、国宝でもある明石国行です。薄い印象を受けるのが来派っぽいなと思いました。国行の刀は以前も見たことがありますが、博物館でよく見かける来派は国俊と国光なので少し珍しい気がします。三鈷剣の彫物がきれいで、かなり反りが強い印象をうけました。

 備前刀剣王国の第二期に行ってきました。第一期も行き、佐野美術館も行く予定なので今回は図録を購入しました。

《行った場所》
○刀剣博物館
主な刀剣
・刀 無銘 (金象嵌銘)波およぎ末代剱兼光也 羽柴岡山中納言秀口所持之(名物 波游兼光) 重要美術品/㈱ブレストシーブ蔵 
・刀 (金象嵌銘)基光 重要美術品/佐野美術館蔵
・太刀 銘 備州長船倫光 特別重要刀剣/個人蔵
・太刀 銘 備州長船住元重 建武元年九月日 特別重要刀剣/個人蔵
・薙刀直し太刀 銘 備前国長船住長義 特別重要刀剣/個人蔵
・小太刀 銘 備州長船家重 応永六年三月日 個人蔵
・太刀 銘 備州長船秀光 永徳□年八月日 重要刀剣 ㈱ブレストシーブ蔵
・小太刀 銘 備州長船自光 永徳二年二月日 重要刀剣/個人蔵
・太刀 銘 備州長船盛光 応永十二年八月日 特別重要刀剣
・刀 銘 備前国住長船与三左衛門尉祐定作 天文ニニ年二月吉日 重要美術品 個人蔵
・刀 銘 備前国住長船五郎左衛門尉清光 天文廿四年八月吉日
                
                      他多数

《感想》
 刀剣博物館は、刀剣を見られる博物館としては、一番好きかもしれません。今回は審神者らしき方は見かけませんでしたが、ほどほどの人出で見やすく、展示の数が多いので何度も足を運びたくなります。目録に刀剣の長さはありますが、反りが書いてないので、展示パネルにでも書いてあるといいなと思いました。
 受付のところに刀剣春秋の紙が置いてありました。以前致道博物館でもいただきましたが、展示情報や鑑定クイズなど読み応えがあるので、定期購読も考えます。最近鑑定も興味があるので、簡単なものだけでもわかるようになりたいなと思いました。


《今回の一振》
 今回は波游兼光です。図録にのっている写真もとてもよかったのですが、やはり実物は迫力がありました。剣に向かって彫られているのを下がり龍というのを初めて知りましたが、龍も細かく、大きく彫られていて良かったです。佐野美術館でも展示されるようなので楽しみです。隣に享保名物帳の波游兼光が載っているページが開いて展示されていたのですが、池田光忠などの刀がいくつか書かれているのが読め、他のページもぜひ読みたいと思いました。


 備前刀剣王国を開催中の刀剣博物館に行きました。前回4月に来たときよりも、やはり女性が増えていました。ちょうどテレビの取材が入っていて、インタビューを依頼していましたが、皆さん断っていました。テレビにはあまり映りたくないですからね。

《行った場所》
○刀剣博物館
主な刀剣
  ・太刀 銘 友成作 重要美術品
  ・太刀 銘 正恒 重要文化財
  ・太刀 銘 利恒 重要美術品/佐野美術館蔵(静岡)
  ・太刀 銘 信房作 重要文化財
  ・太刀 銘 則宗 特別重要刀剣
  ・太刀 銘 則成 重要美術品/個人蔵
  ・太刀 (額銘) 吉房 重要文化財/東郷神社蔵(東京)
  ・太刀 銘 助真 重要美術品/個人蔵
  ・太刀 銘 光忠 特別重要刀剣
  ・太刀 銘 長光 重要美術品/佐野美術館蔵
  ・短刀 銘 備州長船景光 正慶元年十月日 特別重要刀剣/個人蔵
  ・太刀 銘 備前国長船住真長造 嘉元二年三月日 重要美術品/個人蔵


《感想》
 刀剣博物館は本当に展示内容が盛りだくさんです。たくさんの刀剣、ほどほどの人出、刀の造りの解説など、ちょうど良いバランスだと思います。
 今回は前期ということで、平安・鎌倉時代の刀の展示でした。古い刀は厚みのある感じが好みで、とても楽しめました。個人的に好きな、家紋が入った鎺がいくつか見られたのは良かったです。後期が始まったらまた行きたいと思います。

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