和歌山県立博物館で始まった紀州東照宮の文化財展に行ってきました。紀州徳川家の宝物は売り払われているものが多く、残ったものは紀州東照宮にあるというのは以前調べていたときに知ったので気になっていました。紀州東照宮には宝物館など展示施設はなかったので県立博物館での展示が主のようです。
 和歌山には行ったことがなかったので今回の展示で行くきっかけになってよかったです。今回は市内のみでしたがとても楽しい旅でした。

《行った場所》
○和歌山城
 和歌山市へは新大阪からの特急で行きました。関西空港からも考えましたが、やはり飛行機は手続きなどで意外と時間がかかるので行けるところは極力新幹線がいいなと思いました。
 和歌山城は思っていたよりとても広く、石垣がかなり迫力がありました。広場になっている場所は遅咲きの桜や藤、牡丹などが咲いていてとてもきれいです。地元の保育園か何かの親子遠足があったのかとてもにぎやかで楽しそうでした。
 天守までは裏手から登ると急な階段になっていて疲れますが趣のある道が続いています。天守は連立式で意外と広く、展示物もたくさんあってよかったです。今まであまり見たことのないタイプのお城な気がします。コンクリート造りでも塗装などがきれいすぎず年季を感じました。敷地内には動物園がありますが、動物もたくさんいて良いなと思いました。和歌山城は全体的に想像以上に広くて見どころがたくさんあって史跡としてだけでなくても楽しめるので、今まで行ったお城の中でもかなり上位に入った気がします。
主な刀剣
展示されていたのは和歌山市所蔵の長刀や十文字槍でした。なぜ和歌山市の所蔵なのかなどの解説はありませんでしたがせっかくなので記録しておきます。
・長刀 銘 国次 山城国藤原菊御紋入 
・長刀 銘 山城国文殊包重
・長刀 銘 水心子正次(花押) 寛政五年八月十四日 
・十文字槍 銘 紀州住尚定
・十文字槍 銘 兼国
・十文字槍 銘 河内守国助
・十文字槍 銘 遠州横須賀住国安作


○和歌山県立博物館
 和歌山城のすぐ近くにある広々とした敷地内にある近代的な博物館です。受付で単眼鏡の貸し出しをしています。常設展は和歌山県の歴史を展示していますが、熊野を中心としていました。統治する武将が現れなかったところからも他の地域とは少し違った歴史の歩み方だったんだなと感じました。今回は行く時間がありませんでしたが、熊野にも行ってみたいなと思いました。
 特別展の解説では子供向けの簡単な説明もあり、受付では単眼鏡だけでなく老眼鏡の貸し出しもあったりと幅広い世代に向けての展示を意識しているがわかりました。2階は書籍コーナーになっていますが仏教についてのものが多くあり、ここにも地域の特色が出ているなと思いました。刀剣の展示は目線をかなり下にして見た状態が一番見やすかったです。紀州東照宮にはまだたくさんの刀があるのでもっと見たくなりました。
主な刀剣
・太刀 銘 安綱 重要文化財
・太刀 銘 伯耆大原真守 重要文化財
 伯耆の刀は反り方と峰が特徴的だなと思います。安綱以外あまり見る機会は多くないですが、展示されているものは文化財登録されているものが多いのでみどころをもっと意識したいです。
・太刀 銘 左近将監景依 重要文化財
 初めて見る名前でしたが古備前の刀工だそうです。小乱れに小丁字、小互の目まじりと派手さはないですがきれいな刃文でした。
・太刀 銘 守家 重要文化財
 守家は縁起の良さからかいろいろな場所で見ますが、紀州徳川家の大事にされてきた守家だと思うと特別なものを感じます。
・太刀 銘 光忠 重要文化財
 光忠の中ではかなり細身な気がします。最近は解説を見る前に姿を見てどの刀工の刀か予測してから見るようにしているのですが、パッとみでは光忠と思いませんでした。単眼鏡でみたときの互の目がきれいです。

○わかやま歴史館
 シアタールームなどがある近代的な展示施設です。和歌山城に行く前に展示を見ると予習になってみどころがわかりますが、行った後に見てもさっき歩いた場所が昔はこんな地形だったというのがわかっておもしろいです。


○紀三井寺
 2日目はいろいろな場所をめぐるのにバスの1日乗車券を使いました。各施設の割引券が付いていたのでかなりお得にまわることができました。
 紀三井寺はあまり下調べをしないで行ったのですが、とても立派な本堂と景色がすごく良い場所でした。ぜひ仏殿の上からの景色を見てほしいです。

○マリーナシティ
 遊園地や海鮮市場などいろいろなものが集まった複合施設ですが、予想以上に雰囲気がよくて楽しめました。テーマパークの混雑もほどほどだと全然ストレスにならないし気軽に行けていいなと思いました。

○観海閣
 満潮ではない時間だったからか周囲は干潟のようになっていました。石橋はあまり近年の手を加えた形跡を感じさせずとても趣きがあります。このあたりの景色もとてもよかったです。天気がよかったのもありますが、とにかく和歌山では景色に魅せられた気がします。

○紀州東照宮
 関西の日光と言われるにふさわしい本殿の彫刻のきれいさでした。有料ですが巫女さんに本殿の解説もしてもらえます。

○和歌浦天満宮
 紀三井寺、紀州東照宮、和歌浦天満宮の三か所はとにかく本堂・本殿までの石段がすごく急で登りずらいです。個人的には和歌浦天満宮が一番石段が不安定に積まれている感じがして短いですがきつかった気がします。和歌山の石段で使われる石は他の場所ではあまり見ない感じの石でした。登るのは大変ですが、高台で海沿いにあるためどこも景色がとてもいいのでぜひ見てほしいなと思います。


《感想》
 今回は刀剣の展示を目当てで和歌山に行きましたが、なかなか行く機会がなく初めての和歌山ということで思いっきり観光をしました。思っていたよりずっと魅力的で良い場所だなというのを感じました。特に和歌山城は天守や石垣の他にその周辺を含めてかなり楽しめました。
 今年は福井から始まりまだ行ったことのない場所への計画がまだまだあるので、観光中心になることも多いと思いますが楽しみたいなと思います。


《今回の一振》
 今回は安綱の太刀です。平安時代の刀の姿はそこまで好みというほどではないのですが、この刀はバランスがとてもよく完璧な太刀の姿という印象を受けました。時代を感じさせない健全な姿なのも魅力的です。大切に扱われてきたのだなというのを感じました。