今回は初めてぷらっとこだまを利用しました。名古屋だけを見るならこだまでも日帰りできるのですが、ちょっと足をのばしたいとなると、時間が足りないなと感じました。

《行った場所》
○名古屋城
 早い時間に行ったので全然混雑はしていませんでした。久しぶりに行ったので、やはり大きさがすごいなというのと、上からの景色はちょっと物足りというのを感じました。展示を見ていて、焼失前の記録や写真の多さにとても大切にされていたことや真面目さを感じました。刀剣の展示は前回も所蔵が書かれていなかったのですが、今回もすべて個人蔵なのでしょうか。解説はかなり刀剣乱舞を意識した文章になっていました。
主な刀剣
・刀 銘 國廣
 きれいな直刃です。拵の柄糸が水色のきれいな色でめずらしいなと感じました。鎺の近くに護摩箸が彫られているのも大きめな刀ではめずらしいなと思いました。
・刀 無銘 安綱
 刃文が大きく広がりかなり華やかです。
・短刀 銘 兼定
・脇差 銘 桑名住村正
・刀 銘 正真
・太刀 銘 備州長船住兼光
 額銘になっていて、大磨上だそうですが今でもかなりの長さがあります。
・刀 無銘 青江
・太刀 銘 備州国分寺住助国
 折返銘になっているのですが、「分寺住助国作」となっていました。
・刀 無銘 左国弘
 かなり刃文が広がっていて皆焼のようでした。場所によって刃文の様子がかなり違って見応えがあります。
・長巻 銘 五拾本内 大慶直胤


○徳川美術館
 今回も閉館時間を狙って刀剣の展示を見られるように3時半ごろに行きました。行ったときはまだ刀剣を見るための列が伸びていましたが、4時半ごろには待ち時間なしで見られました。GWのひどいときは2時間待ちだったそうです。前回は本当に展示室にだれもいませんでしたが、今回は同じように最後に刀剣を見ている人がたくさんいました。
主な刀剣
・太刀 (菊紋)菊一文字 重要文化財
 菊紋はだいぶ見ずらいですが、刃文がとても一文字らしくて良かったです。
・刀 銘 本作長義…(以下58字略)重要文化財
 去年見たときは、特別展の中で人も多かったためじっくり見られなかったのですが、今回は刃文もよく見ることができました。派手ではないのですがとても特徴的で、一目でそれだとわかるような刃文だなと思いました。
・脇指 無銘 貞宗(名物 物吉貞宗重要文化財
 研ぎの関係か刃文はうっすら見えるといった感じですが、ゆるやかな刃文が貞宗らしいなと思いました。彫物もたくさんあって貞宗らしさが見られて好きです。個人的には、貞宗や正宗は太刀や刀のときと、短刀や脇指などのときで、雰囲気が全然違うと感じるのでおもしろいなと思います。
・脇指 銘 吉光 名物 鯰尾藤四郎
 見るのは三度目になりますが、一番鯰の尾というのが素直に感じることができた気がします。このような造りは冠落としという名称しか覚えていなかったのですべてそうだと思っていたのですが、菖蒲造りや鵜の首造りといった違いがあるのですね。違いがわかるようにしたいです。
・短刀 銘 吉光(名物 後藤藤四郎国宝
 



《感想》
 今回はどこも人が少なめに感じました。GWにみんな出かけて、この土日は遠出して観光する人は少なかったのでしょうか。名古屋城もエレベーターが待ち時間なしというのは今回初めて見ました。
 これで刀剣を見に名古屋へ訪れるのは4回目ですが、また夏に徳川美術館が刀剣の展示を交えた特別展を開催するそうです。図録の予約受付中だったのでさっそくしてきました。かなりの数の刀剣が掲載されて1000円は図録としてかなり安いと思います。昨年の家康の企画展のときは、展示していた刀剣すべてが図録にのっていなかったので、今回の図録発行はとてもうれしいです。7月頃届く予定なので到着したらぜひ展示を見に行きたいです。
 今回は日帰りで名古屋のみでしたが、今後は名古屋から足をのばして伊勢や岐阜のほうなども訪れたいと思います。



《今回の一振》
  今回の旅行のメインでもあり、初めて見た後藤藤四郎です。きれいな直刃が多いイメージの吉光の短刀にしては、かなりのたれが見られました。刃文が見やすかったのもあり、沸が目立ちました。解説に吉光の作品の中では大きめとあり、確かに短刀の小ささに驚くことが何回かあったので後藤藤四郎は大きめだなと思いました。