福岡市博物館で国宝の日光一文字の展示を見に行き、熊本の島田美術館の刀剣展と期間がかぶっていたので、合わせて行ってきました。


《行った場所》
○福岡市博物館
 3回目の今回は、福岡空港から地下鉄藤崎駅まで直行してみました。駅から博物館までは15分ほど歩きますが、まっすぐなので道に迷うことはなかったです。今回は前回のへし切長谷部を見に行ったときほどの混雑はありませんでした。特別展のアール・ヌーヴォ展を見に来ている方が多かったです。刀の展示してある企画室はゆったりと見られました。

○主な刀剣
・槍 無銘(名物 日本号
・太刀 無銘(名物 日光一文字国宝
 一文字派の刀は、文化財登録されているものが多く展示されていますが、国宝の刀は岡田切などの吉房作のものしか見たことなかったので、どうしても見たいと思いました。福岡市博物館ではくっきり刃文を見せる細かい研ぎはしていないのか、自然な感じの刃文を見られました。変化にとんで不規則なので、特徴があってわかりやすいですが同じものを作るのは難しそうだなと感じました。無銘ですが一文字の刀だとわかりやすいものだと思いました。



○島田美術館
 福岡から熊本への移動は、天神からの高速バスを使いました。2人だったので往復券買って分けることで、安く行けます。熊本城近くのバスターミナルから、島田美術館まではバスで行きました。あまり本数が多くないので、時間を見て別の行き方のほうが良いこともあるかもしれません。美術館はかなり急な坂を上ったところにあり、車で来る人が多いからか駐車場はいっぱいでした。ちょうど日曜日の刀剣鑑賞の時間だったので展示室も人が多かったです。建物はちょっとした古民家という感じであまり広くはありません。お庭や建物の中の雰囲気が良かったです。

主な刀剣
・刀 無銘 金重
 宮本武蔵が所持していた刀で、吉岡斬りと伝えられている刀だそうです。島田美術館は宮本武蔵についての展示がたくさんあり、入場券も宮本武蔵の肖像でした。詳しく知らなかったので簡単に調べたのですが、吉岡斬りというのは、宮本武蔵が京都で吉岡一門と戦ったときに倒した、吉岡清十郎・伝七郎・又七郎らのことのようです。南北朝時代のものにしては反りがまったくないなと思っていましたが大磨上とのこと。パンフレットに使われているメインの写真がこちらです。
・刀 銘 大和国国宗
 こちらも宮本武蔵が所持していたと言われる刀です。峰がかなり小さめなのが特徴的でした。

・短刀 銘 則光(茶臼剣
 両刃造りで鎧通しの一種とのこと。かなり小さくて両刃造りなのでサバイバルナイフのような印象です。
・脇指 無銘 左 長巻直し(晴思剣
 細川忠興が茶坊主を切って気持ちが晴れたから付いた名前だそうです。大峰の刀で、刃文は見づらかったのですが互の目かなと思いました。
・脇差 銘 大和守藤原宣貞(希首座
 こちらも細川忠興が僧侶を切ったことにちなんだ名前です。新刀らしい見た目の刀でこちらも刃文は互の目のようでした。

・刀 銘 雲生 
 直刃でとても長くて幅の広い迫力がある刀でした。
・刀 無銘 貞宗 
 大磨上無銘の刀ですが、連樋があるのが良いなと思いました。加藤清正から細川重堅へと渡った刀で、一緒に展示されている拵えは肥後拵えの中でも傑作だといわれるほどのようです。今回の展示の中でも、やはり貞宗のこの刀はかなり好みな刀でした。
・脇差 銘 備州長船経家 長禄二年八月日
・ 短刀 銘 善定兼吉
 かなり小さいです。京都国立博物館で見た国吉の短刀のぐらいなので20cmぐらいしかないのではないかなと思いました。
・太刀 銘 備前国長船藤原則光 主同国住人難波十郎兵衛尉行豊忠宗 八幡大菩薩諏訪大明神
・脇差 銘 大和守国行
・脇指 銘 長谷部国重
・刀 銘 濃州関住兼定作
・太刀 銘 則長
・刀 銘 波平純貞作             他多数


他に現代刀匠の作品も展示されていました。国天という方の刀が特に印象に残っています。
全体的に解説がないので詳しいことはわかりませんでしたが、こちらの刀は仏像が彫られていて、新しいもののほうが彫刻が細かいところまできれいに見られるので良いなと思いました。
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○熊本城
 初めて訪れました。石垣の高さと迫力に圧倒されて、そんなに坂を上るわけでもないのに、天守へ向かうまでに妙に疲れてしまいました。この日は20℃近くであたたかく、天気も良く、梅がきれいに咲いていてとても良かったです。人は多いですが外も天守の中も比較的広いのであまり人ごみは感じませんでした。
 天守内は予想以上に近代的ですが、展示量はほどほどに多くてよかったです。本丸御殿が再建されて、一般公開もされていました。現存する宇土櫓は、櫓といっても犬山城ほどの規模があり、昔のままということもありとても良かったです。

○旧細川刑部邸
 細川家三代忠利の弟である刑部小輔興孝の屋敷です。かなりの広さがあり、派手さはないですが良いものばかり置いてあるという印象です。特に一番奥の方にある主人の部屋に当たる場所は、道具類の雰囲気がとても良い部屋で格式の高さを感じられました。表の門から母屋までの道が砂利で枯山水のようになっていて美しかったです。



《感想》
 熊本城は行きたいと思っていた城だったので今回行くことができてよかったです。敷地も天守も石垣もとにかくいろいろなものが大きくて迫力がありました。丸1日もいなかったので、今度来る機会があったら阿蘇など熊本全体をもう少しじっくり見たいなと思いました。熊本空港は意外と市内から距離があって、空港へ向かうシャトルバスは満席の状態でした。今まで新幹線の移動が基本で、空港は福岡しか使っていなかったので、やはり空港は中心部から少し離れるので不便だなと感じました。


《今回の一振》
 今回は福岡市博物館の日光一文字です。刃文は写真だとだいぶ見づらいですが、3枚目の写真の刀掛けの右側に見える大きく変化しているところの刃文が好きです。照明の関係かわかりませんが全体的に黒っぽい印象です。
 一文字は見るものが太刀や刀ばかりで、短刀や脇差など短いものは見たことがない気がするのですが、何か理由があるのでしょうか。気づいてないだけで実は一文字の刀工というのもあったのかもしれません。

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