この時期恒例の福岡市博物館でのへし切長谷部展示に行ってきました。毎年のことではありますが、1月のひと月しか展示しないというのは、他の国宝と比較しても短いなと思いました。前回江雪左文字を見に福岡に行ったときに福岡観光はしたので、今回は福岡市博物館のみです。

《行った場所》
○福岡市博物館
 5月以来2回目の訪問です。前回訪れたときは、天気が悪かったのもあり、人がほとんどおらず博物館周辺も建物内も少し寂しい印象でしたが、今回一転とても活気がありました。今回は写真撮影も可ということで、展示を見る列の進みはゆっくりでしたが、人数はそこまででもないように感じました。ちょうど学芸員さんの話が始まったときだったので聞くことができましたが、日本号の実物大ポスターが本当に大きくて笑ってしまいました。広い展示室内でも相当な大きさだったので、部屋に飾るのは難しそうです。展示の写真を撮るのに皆さんしゃがんだり、止まったりするので列の後ろからでも比較的よく見えました。あらためて京都国立博物館での刀剣展示の列は後ろから全然見えないほどぎちぎちに詰めていたんだなと実感しました。

主な刀剣
・槍 無銘(名物 日本号
・刀 金象嵌銘 長谷部国重本阿 黒田筑前守(名物 圧切長谷部国宝


《感想》
 今回施設内が入口あたりから展示室内まで、全体的にお祭りムードがただよっていました。学芸員の方も見に来ていた方も一様に楽しんでいる雰囲気でした。昨年の展示のときは、展示されていて見に行った人もいるという情報を見たぐらいで、まだそこまで盛り上がった雰囲気ではなかったので、本当に待望の展示だったのだなと思いました。特に施設の関係者方がとてもフランクで明るかったのが印象的です。堅苦しくなかったためか、展示室が全体的にざわついていましたが、あまり気になりませんでした。来月は日光一文字を見にまた訪れるので楽しみです。


《今回の一振》
今回はへし切長谷部です。かなり反りが少なくて意外でした。刃文をもっと細かく撮りたかったのですが難しかったです。皆焼の刃文はかなり難しいそうですが、難しいならなぜこのような刃文にしようとしたのかなと少し思いました。特徴的でおもしろいですが、個人的にはきれいさとはちょっと違うなと感じました。
 
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今までの博物館でも皆焼は少ししか見ていないので、参考になる写真を探しましたが、今まで見た皆焼で一番すごかったのは越前康継のこれかなと思います。
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