刀剣巡礼覚書

日本刀の鑑賞にはまった審神者が、刀を求めて聖地巡礼をしつつ全国を巡った記録を書き連ねたものです。各地の博物館、美術館の情報は当時のものです。

2018年01月

 久しぶりに大包平が展示されるということで東博に行ってきました。前回展示されていたときはまだ刀剣の鑑賞を始める前で、見逃して残念だったので今回の展示がとてもうれしいです。

≪行った場所≫
○東京国立博物館
 久しぶりの東博です。最近は初めて見るものが少なくなっていましたが、まだまだ見ていないものがあるので、これからも展示情報に目が離せないです。今回は時間が少なくて1階の第14室の展示しか見ていないので、2階の4室についてはまた今度書こうと思います。

主な刀剣
・短刀 銘 (梵字)国広 鎌倉住人 元享四年十月三日、重要文化財
 初めて見ましたがとても好きな姿の刀だなと思いました。新籐五国光の直系なのでやはり同じ雰囲気だと感じられます。
・太刀 銘 備州長船盛光 応永廿三年八月日
・太刀 銘 備前国包平作(名物 大包平国宝
・太刀 銘 貞次 重要文化財
・短刀 銘 吉光(名物 岡山藤四郎
・太刀 銘 大和則長作 重要文化財
・太刀 銘 長光(号 大般若長光国宝
・太刀 銘 備州長船住兼光 観応□年八月日(名物 福島兼光重要文化財
・短刀 相州国光 重要文化財
 先ほど出てきた相州国広と比較して鑑賞すると楽しいです。また、吉光の短刀も今回出ているのでそれとも比較してみるとやはり似たところが見られておもしろいなと思いました。
・刀 切付銘 朝倉籠手切太刀也 天正三年十二月 右幕下御摺上大津伝十郎拝(以下切)(名物 籠手切正宗
・刀 銘 国広
・太刀 銘 宝寿
・刀 銘 貞享元年十月吉日 奥州岩城平住人(菊紋)根本和泉守藤原国虎
・脇指 (刻印・ナニワ)大慶直胤(花押)天保八年仲秋


≪感想≫
 刀剣の展示スペースが広くなって今回の相州国広の短刀もとてもよく見えました。東博のようにふらっと見に行けてたくさんの刀剣展示が見られる施設は本当にありがたいなと思います。


≪今回の一振≫
 今回は初めてみることができた大包平です。名前のとおり予想以上の大きさと迫力でした。展示ケースの関係で真横からも見えたのがとてもよかったです。刀は大きいほど写真で見たときと実物のギャップがすごいと思います。大きいと聞いてはいたけどこんなになのかという感想をもちます。長さもあって幅も広いですが重ねがそこまで厚くなく重くはなさそうだなと思いました。
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 今年も7日から始まった三島市のコラボスタンプラリーに行ってきました。初めて不動行光を見ることができてよかったです。

≪行った場所≫
○修善寺
 1日目は三島から足を延ばして修善寺に行きました。源氏ゆかりの地で、義経の兄・範頼と頼朝の息子・頼家の墓もあります。少し前に大河ドラマの「草燃える」を見ていたので楽しかったです。梅林には尾崎紅葉と高浜虚子の句碑がありました。まだ梅の時期ではないですが、すでにかなり蕾が大きくなっていました。富士山が見えたり景色がとても良い場所なので梅まつりの季節にはかなりの人が訪れるのではないでしょうか。

○三島プラザホテル
 昨年に引き続きこちらのホテルの名刀女子旅プランというコースで宿泊をしました。今年はホテルがスタンプラリーのポイントにもなっています。ホテルの夕食のデザートには、今回のコラボをイメージした、上杉家の家紋の雀、虎、梵字のデザインがちりばめられていました。ホテルの提携店であるカフェMeyciで同じデザインのクッキーとラテがいただけます。料理もおいしくてこういった宿泊施設とのコラボはもっとやってほしいなと思いました。

○楽寿園・三島市郷土資料館
 昨年と同じ時期なので園内はあまりじっくりと見ていませんがこの日はバザーのような出店がたくさんでていて賑わっていました。まったく違う季節に行くと池の水がたくさんある様子なども見られるのかなと思ったので、今度コラボ企画があるときには冬ではない時期だとうれしいです。

○三嶋大社
 今回も宝物館を見てきました。刀剣の展示は前回と同じものでしたが、コラボに合わせてか上杉家に関する書簡などがたくさん展示されていました。持ち主が個人蔵だったので気になっていたら、神主さんの家で代々千年以上も保管しているものだということで驚きました。

○Meyci
 三嶋大社目の前の大社の社内にあるカフェです。ホテルの宿泊でコラボメニューの引換券がいただけるので、昨年に引き続き行ってきました。お店の方と話したところ、コラボの企画は8月頃から出ていて、10月頃から本格的に動きだしたとのことです。オリジナルグッズの手ぬぐいには、今回のコラボ展示三振りに関する要素がこれでもかと盛り込まれています。

○佐野美術館
 12時頃に到着して待ち時間なしでした。展示列の進みはゆっくりなのでかなりじっくりと見ることができました。埼玉で見たのが2か月ほど前だったので、そこで見たのはすぐにわかったのが、ちゃんと展示を見られていたのかなとうれしくなりました。展示施設が変われば展示方法も違うので、すこし違った印象をうけました。
 今回もたくさんの刀剣を見られたので、今まで見ていないものを中心に紹介します。埼玉会場だけでなく以前刀剣博物館や江戸東京博物館で見たものもありました。記録をつけていると、こういったときにとても便利で助かります。埼玉会場での展示の記録はこちら
主な刀剣
・短刀 銘 行光(名物 不動行光)個人蔵
・大太刀 銘 備前国□□(倫光) 興国二年□□、重要文化財、上杉神社蔵(山形)
 以前江戸東京博物館で同じ倫光作の重文の大太刀を見ましたが、そちらは伝倫光作だったのでおそらく別物?ということでのせました。上杉神社は以前行ったときはそれほどたくさん展示はしていなかったのですが、いろいろなものを見かけるのでたくさん奉納されているんだなと思いました。
・大太刀 銘 備前長船盛重 文正元年二月日、上杉神社蔵
 大太刀で長さの割には重ねがうすくて変わっているなと感じます。
・短刀 銘 備州長船住景光 元享三年三月日(号 謙信景光国宝、埼玉県立歴史と民族の博物館蔵(埼玉)
 2年前に埼玉で見て、2か月前の埼玉会場ではレプリカの展示も見ました。彫り物が記憶のものより薄い印象を受けましたが刃文の華やかな様子がよくわかりました。
・太刀 銘 助宗、重要文化財、松岬神社蔵(山形)
 上杉神社のすぐ近くにある神社所蔵のだそうですが初めて見ました。地鉄のきれいさが好みです。拵えも意外とシンプルでいいなと思いました。細身ですが一文字らしさを感じます。
・短刀 銘 左、㈱ブレストシーブ蔵
 あまり見ることが多くない左の短刀なので見て小夜左文字を思い出しました。似ている気がするので並べて比べて見てみたいなと思いました。バラバラで見ると似ているように感じても、実際に比べてみるとあまり似ていないということも、よくある気がします。
・刀 無銘 郷義弘(号 穿鑿郷)個人蔵
 初めて聞く名前がついた郷です。今まであまりたくさん見てきていませんが、どれも刃文がぼんやりとした印象だったので、これはとてもきれいに感じました。
・短刀 銘 吉光(号 五虎退重要美術品、個人蔵
 すでに何回か見ていますが吉光の中でも好みなタイプの姿だと感じました。たまに全然違った印象を受ける吉光もありますが、見慣れていないだけなのかなとも思います。


≪感想≫
 興味のある刀剣をかなり見てきて、最近は遠くに見に行くことも減ってきたので、こういったコラボはまた行く機会になるので個人的にとてもうれしいです。佐野美術館はこれからも何かやってくれそうだなと思うので三島にはまた行く機会がありそうです。
 今回は帰りに熱海にも立ち寄りましたが、まだまだ三島周辺で行きたいところも多いのでいろいろな場所に行くきっかけにもなればうれしいです。

≪今回の一振≫
 今回は特別公開となった不動行光です。今まで所持者が不明で展示も全然されていなかったそうですが、こんな貴重な形で見られてとてもうれしいです。相州なので正宗や貞宗に似たところがあるのかなと見てみましたが、大きい短刀が多い正宗や貞宗よりも新籐五国光に近い姿でした。彫物が想像以上にがっつりと細かく大きく彫られているのに驚きました。展示を見る前に、大仏が好きなカフェの方から矜羯羅童子と制多迦童子についての話を聞いていたので、展示のときにじっくり観察できたのがよかったです。今後は定期的に展示がされるようになるといいなと思います。



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